2004年11月07日

E.E.E.008

 毎日書ける訳がありませんでした。やっぱり書きたい時だけ書こう。
 いきなり“死んだ世界”の話を持ってきたので違和感が。構成考えてないからなあ。この話の前、家を出た辺りでワンクッション置いておくべきか。

− ─ ── ────────── ── ─ −

 気が付けばそれはあった。
 目が覚めてからずっと付き纏っているそれは、不確かで、不透明で、不鮮明で、しかしその存在を暴力的なほどに主張していた。意識の片隅、何時もは空白になっている部分はそれに押し潰され、今なお奇妙な圧迫感すら感じさせる。

 それは、どうしようもない――違和感。

 ただ景色を眺めているだけで全てが遠く見える。空気の感触が違うように感じる。風の匂いが。踏み締める大地の感触が。見上げる空の色が。全てのものに違和感を感じて落ち着かなかった。
 そう、まるで別世界へと迷い込んでしまったような――。
「都樹?」
 はっとして視線を移すと、沙彩が眉を顰めてこちらを眺めている。
「いや……」
 その何気ない問いかけに、仕草に、彼は心から安堵した。
 変わらない。沙彩は変わらずにそこに居る。たったそれだけの事に、これほど感謝した事はないだろう。
 ――何時もの様に自分に話しかけ、傍に居てくれる。だから、自分も何時もの様に振舞わねば。
「なんでもない」
 そう言って笑うと、沙彩はそれ以上追求してこなかった。
 無論、長い長い付き合いだ。何でもないと言葉で伝えたことろで誤魔化されないだろうし、そもそも表情に出ていなくても相手の考えが大体読めるような仲である。当然、沙彩も何でもないわけがない、と思っているだろう。
 それでもあえて誤魔化すのは、つまりは何も聞くなと言う言外の拒絶。
 今は話せない。話す事が出来ない。だから聞かないで欲しい。そう言う、二人の間での暗黙の了解だ。
 だから、その後は表面上何事も無いように会話を続けた。
(……でも、これは)
 この狂おしいほどの違和感は、一体何なのか。
 考えても解る筈はないと判っていても、都樹はその事を考えずには居られなかった。
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posted by Titel at 22:36| Comment(0) | TrackBack(0) | E.E.E. | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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