2004年10月24日

E.E.E.001

 書いてたら消えた。やる気なくなった。
 でも書いてみたらすらすら行けた。ちなみに非常に眠かったときに書いた。凄いそのまんまな文になってるような気がする。無駄に眠そうなところが。
 原稿用紙3枚、46行815文字。

− ─ ── ────────── ── ─ −

 睡眠。それはある種の生物に備わる身体機能の一つである。
 その起源や詳しいメカニズムは未だ完全には解明されていないが、説得力のある仮説、一般論は存在する。つまり、身体の機能を統制するために存在する管理ネットワーク器官――脳の休息のため、と言うものだ。余り知られていないが、脳と言う器官は非常に大量の糖分、エネルギーを消費しながら活動している。多くのエネルギーを消費すると言う事は、その分疲れやすいと言う事に等価であり、同時にそれは、疲れを癒すための休息が多く必要になると言う事に他ならない。特に人間は不均等なほど巨大な脳を持ち、その脳容量は体長二メートルに満たない生物としては規格外だ。当然、必要な睡眠時間は他生物よりも多くなる。
 人間はその大容量の脳によって知性を獲得した。旧約聖書・創世記に曰く、知性はアダムとイヴが禁断の果実である知恵の実を食べた事により得たものだという。
 それだけならば知恵の実はすばらしい果実だったのだろう。しかし知恵の実は、同時に多くの苦しみをも人間に与えた。それは知性の獲得による弊害、知能によって複雑化した思考によって生み出されたものだ。故に人々はそれを代償として甘受している。原罪の一部と言ってもいい。人間の宿命であるのなら、それは受け入れるべきものだから。
 だが、しかし。不必要なまでに睡眠を強要されるそれは、まったくもって許しがたい、と彼は考えるのだ。
 なるほど、大脳の巨大化によって、より多くの睡眠が必要になるのは当然の事だろう。それ自体に問題があると考えているわけではない。脳が正常に機能し、高次脳機能を持つ人間が生きるためにはそれは必要不可欠だろう。それに不満があるわけではない。それは良い。
 だがしかし、しかしだ。起床時にこんなに苦痛を受けるのは理不尽であるまいか。
 知恵の実によってもたらされた苦痛の中でも、この苦しみは最も辛いものに違いない、と彼はそう思った。
「今、何時だ……」
 つまり眠かった。
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posted by Titel at 23:45| Comment(0) | TrackBack(0) | E.E.E. | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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